志望理由書・提出書類 手順とテンプレ
総合型選抜の自己推薦書をAIと材料整理から書く手順
総合型選抜では学校推薦型選抜の推薦書と違い、活動報告書や大学入学希望理由書など本人が書く資料が中心になります。今週は、その材料をAIと整理する手順を確認します。
BRIEF この記事で終わること
自分の活動を時期・数字つきで書き出し、AIで整理した下書き用メモが手元にある状態になっています。
| 記事の型 | 手順とテンプレ |
|---|---|
| 所要時間 | 60分(書き出しと整理を別の日に分けても可) |
| 必要なもの | 筆記用具、AIチャット1つ、これまでの活動の記録(部活動・探究・資格など) |
| 手元に残るもの | 自己推薦書・活動報告書の材料整理シート(記入済み) |
| 配布素材 | 自己推薦書・活動報告書 材料整理シート |
| 参照した資料 | 2件(記事末に一覧) |
推薦書は学校推薦型選抜、本人記載資料は総合型選抜
総合型選抜と学校推薦型選抜では、提出書類を書く人が違います。文部科学省の大学入学者選抜実施要項は、学校推薦型選抜を「出身高等学校長の推薦に基づき」実施する入試方法と位置づけています。推薦書には、志願者の学習歴や活動歴を踏まえた評価と、生徒の努力を要する点についての記載を求めると定めています。書類の名義は学校長ですが、実際の記入は担任や進路担当の教員が行います。
一方、総合型選抜について実施要項は、志願者本人が記載する資料を積極的に活用するよう定めています。例として挙げられているのは、活動報告書、大学入学希望理由書、学修計画書です。総合型選抜で中心になる書類は、先生ではなく本人が書きます。大学によっては、この本人記載資料を自己推薦書という名称で求める場合もありますが、実施要項に共通の名称としての記載はありません。募集要項でどの書類名が使われているか、先に確認する必要があります。
| 区分 | 主な書類 | 誰が記載するか |
|---|---|---|
| 学校推薦型選抜 | 推薦書 | 学校長名義(実務は担任等) |
| 総合型選抜 | 活動報告書・大学入学希望理由書・学修計画書等 | 志願者本人 |
今週やること:材料の書き出しからAI整理まで三段階
今週の作業は、自己推薦書や活動報告書のもとになる材料を集め、AIと一緒に整理することです。書類そのものを一気に仕上げる必要はありません。手順は次の三段階です。
- 活動の材料を書き出す
- AIに渡して構造ごとに整理する
- 出力を確認し、自分の言葉に書き直す
この三段階を、配布するワークシートに沿って進めます。所要時間の目安は60分で、書き出しと整理を別の日に分けても進められます。
ステップ1 活動の材料を書き出す
最初にやることは、これまでの活動を思い出せるだけ書き出す作業です。実施要項は、活動報告書の記載内容の例として、総合的な探究の時間や理数探究などで取り組んだ課題研究、生徒会活動、部活動、ボランティア活動、資格・検定、留学経験を挙げています。
書き出す単位は、活動名だけでなく、時期・具体的な数字・自分が判断した場面まで含めます。数字がないエピソードは、AIに渡しても具体性のない文章になりやすいためです。ワークシートのステップ1には、時期・活動・数字を並べた表を用意しています。
ステップ2 AIに渡すプロンプトで整理する
書き出した材料がそろったら、AIチャットに活動ごとに整理を依頼します。次のプロンプトをそのまま使えます。
- 以下は高校の活動記録のメモです。時期・活動名・具体的な数字・そのとき考えたことの4項目に分けて、箇条書きで整理してください。分からない項目は「不明」と書いてください。話し言葉のままで構いません。誇張した表現には直さないでください。(ここに書き出した材料を貼り付ける)
出力は箇条書きのまま受け取ります。この段階で、文章として整った表現に直す必要はありません。
ステップ3 出力を確認して自分の言葉に直す
AIの整理結果を受け取ったら、そのまま提出用の文章に転用しないことが必要です。確認する点は次の三つです。
- 数字や固有名詞が自分の記録と一致しているか
- 自分が言っていない感情や評価が足されていないか
- 話し言葉のままの部分が残っているか
ここまで確認したら、箇条書きを文章に直す作業を自分で行います。AIに文章化まで任せると、どの生徒が書いても似た言い回しになりやすいため、この工程は自分の手で行います。
配布シートの使い方
今回配布するのは、材料の書き出しから出力の確認までを1枚にまとめた整理シートです。印刷して手書きで使う場合と、AIチャットに貼り付ける下書き欄として使う場合の両方に対応しています。
自己推薦書・活動報告書 材料整理シート
jiko-suisensho-katsudo-seiri-sheet.mdMarkdown4ステップ・記入欄20以上
シートはA4で1枚から2枚に収まります。ステップ4までの確認が終わるまでは、書いた内容を下書きとして扱います。
学校推薦型選抜も検討している場合
学校推薦型選抜を検討している場合、推薦書は担任や進路担当の教員が作成します。整理シートで作った材料は、教員に活動を伝えるための下書きとして渡す使い方ができますが、推薦書自体を生徒が書く手順ではありません。
先生に材料を渡すタイミングは学校ごとに異なります。総合型選抜と学校推薦型選抜の両方を検討している場合は、早めに進路担当へ相談する必要があります。
提出前に残る作業
整理シートと出力の確認が終わっても、書類として仕上げる作業は残ります。次にやることは、確認済みの箇条書きを、志望する大学のアドミッション・ポリシーに沿った文章に自分の言葉で書き起こす作業です。
よくある質問
自己推薦書と推薦書は同じ書類ですか。
名義が異なります。推薦書は学校長名義で作成され、自己推薦書は志願者本人が記載する資料です。実際の書類名は募集要項で確認します。
AIが整理した文章をそのまま提出してよいですか。
推奨できません。数字や事実が自分の記録と合っているか確認したうえで、自分の言葉に直してから提出する手順を取ります。
LIMITS この手順で解けないこと
- 学校推薦型選抜で必要な推薦書は教員が作成するため、生徒が代筆する手順ではありません。
- 大学ごとの提出書類の名称や字数は募集要項で異なり、この手順だけでは確定できません。
- AIの出力をそのまま提出することは推奨できず、自分の言葉に直す作業が別途必要です。
できることだけを並べても判断は早くなりません。扱えない範囲を先に出しています。
参照した資料
資料 文部科学省「大学入学者選抜実施要項」(第18回大学入学者選抜協議会 令和7年4月17日配付資料) (総合型選抜における志願者本人記載資料(活動報告書等)と、学校推薦型選抜における推薦書の位置づけを規定した箇所(第3の1、第6の5)を参照。)
資料 文部科学省「大学入学者選抜について」 (総合型選抜・学校推薦型選抜の制度全体に関する文部科学省の案内ページ。)

